女性ホルモンはアルテミスの化身|妊活乙女たちの華麗なる日々

【人物紹介】

女性ホルモンはアルテミスの化身|妊活乙女たちの華麗なる日々
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【人物相関図】

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第7話
~女性ホルモンはアルテミスの化身~



女性ホルモンはアルテミスの化身|妊活乙女たちの華麗なる日々

「・・・マチ子・・・マチ子・・・!マチ子!!」

だれ・・・?
・・・あおい・・・?

マチ子!


・・・ゆう・・・いち・・さん・・・?


よかった!マチ子!
先生・・・!マチ子が気がつきました!


優一がしっかりとマチ子の手を握り、
心からほっとしたような笑顔を浮かべている。
だが目の下には深いクマが浮かび、疲労の色は濃い。

・・・病院?


そうだよ。
君は町外れの教会で意識を失っていた。
僕に連絡をくれてすぐに倒れたんだろう。


私が優一さんに・・・?


覚えてないかい?・・・ほら。


優一が差し出したケータイ画面には
マチ子から送られたメール内容が映し出されていた。
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・・・。
迷惑をかけてごめんなさい。


そんなことはいいんだよ。


優一の話によると、マチ子は40度をこえる高熱を出し、
3日間意識を失ったままだったという。

・・・風邪から肺炎を起こしたんだ。
熱が引かなくて、24時間ずっと抗生剤の点滴を打っていた。
医者になんと言われても気が気じゃなかったよ。


優一さん・・・。
心配かけてごめんなさい。


優一は疲れた顔を隠すように笑顔を見せていった。

まだ数日は入院が続くだろうから、 俺は着替えを取ってくるよ。


そう言うと優一は病室を後にした。
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ガヤガヤ・・・。

「・・・優一さん?」
病院のロビーで優一を呼び止める声がした。

君は・・・あやめさん。


奇遇ですね!
お風邪かしら?


あやめさんこそ、どうかされたんですか?


優一の前にいるあやめはパジャマ姿で車椅子に乗っている。
表情こそ元気そうではあるが、その姿は入院しているのに間違いなさそうだ。

えぇ。
ちょっと体調を崩しまして。
でも、ご心配なさらないで。
まもなく退院なんですよ。


それはよかったです。
実はマチ子も今、この病院に入院しているんですよ。


優一はこれまでの経緯をあやめに伝えた。

まぁ!そんなことが・・・。


えぇ。
俺も突然のことで驚いているんです。
だけど、大事に至らなくてほっとしています。


そうね。
よかったわ。


しかし、なんで一人であんな所に行ったんだろうな。


・・・優一さん。


はい?


少しお時間よろしいかしら?


あやめは満面の笑顔で、優一を屋上へと誘った。
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どうしたんですか?


外は気持ちよく晴れ渡っている。
5月の心地よい風が優一の頬をなでた。

気持ちがいいわね。


優一の質問には答えず、あやめは空を見上げ、まぶしそうに目を細めている。

・・・あやめさん。


気をつけてください。


え?


マチ子のこと。


あぁ。
分かっています。
退院してからも決して無理はさせないように・・・。


そうじゃなくて。


は?


あやめの視線が空から優一へと移り変わる。
そのまっすぐな視線に、思わず優一は目を逸らした。

マチ子のことをしっかり繋ぎとめてくださらないかしら。


・・・。


あなただって馬鹿ではないでしょう?
私が何を言いたいのか分かってらっしゃるわよね。


突き刺すようなあやめの言葉で、優一の脳裏に一つの光景が浮かんだ。

・・・僕はマチ子を信じています。


あやめは嘲笑うかのように表情を歪めた。

だったら聞くけど、
マチ子はなぜあの教会に行ったのかしら?


・・・。


あなたは分からないでしょう。
いいわ、教えてあげる。
あの教会はね、私達幼馴染にとって思い出の場所なのよ。


思い出・・・。


そう。
幼い頃、 葵はあの場所でマチ子にプロポーズしたのよ。


・・・!


あの時、二人は将来を誓い合った。
それを二人だけの秘密だと約束もした。
でもね、私はそれを目撃してしまった―。


・・・。


悲しかったわ。
私だって物心がついた時からずっと葵が好きだったんだから。
なんとしても阻止してやるって思ったわ。


あやめさん・・・。


二人にとっては愛を誓った場所よ。
そんなところにマチ子は何をしに行ったのかしらね。


・・・だが、子供の頃の話だ。


そうね。
他愛のない子供の頃の思い出。
そうであって欲しいわね。


・・・何が言いたいんですか?


睨む優一を一瞥すると、
あやめはふっと背中を向けた。

暇だと余計なことまで考えてしまうのね。
早く退院したいわ。
お付き合いさせちゃってごめんなさい。


エレベータへ向かうあやめの車椅子に、優一は慌てて手をかけた。

けっこうよ。


その言葉の刺々しさに、優一は思わず手を止めた。

「お願いだからマチ子を繋ぎとめて」

震える背中でそれだけ言うと、あやめはエレベータの中へと姿を消した―。

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病室―。

マチ子は意識を失う直前の出来事、
あの教会での葵とのやり取りを思い出していた。
葵はあやめにあの時言っていた言葉をもう伝えたのだろうか―。
そう思うと胸がぎゅっと痛んだ。

胸キュンしてますね~!


え!?フクさん!
どうやってここに?


圏内まで近づいたもので。
目下、優一さんが私を運んでいます。


・・・なるほど。
電波みたいなものですね。


・・・そんなに単純でもないですけどね。


フクさんなんですよね。


え?


優一さんに連絡したの。


あぁ、そうですよ。
さすがにフクからの連絡はできませんから、
マチ子さんを装って送信しました。


・・・どうして優一さんだったんですか?


・・・他に誰に連絡をしろと?


フクの問いかけに、マチ子は思わず言葉を詰まらせた。

・・・いいです、忘れてください。


・・・胸キュンしてますね~


さっきからなんですか、それ。


胸キュンとは「情動性自律反応」のことです。


いえ、そういう意味ではなくて・・・・。


この胸キュンを感じている時、
脳からは「ドーパミン」「アドレナリン」「ノルアドレナリン」が分泌されていると言われています。


はぁ・・・。


これらは精神を高揚させる脳内ホルモンですが、
それだけではありません。
これらが刺激となって、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌も高まる・・・という説もあります。(科学的根拠は不明)
エストロゲンは肌がキレイになり、女性らしい体つきを作ってくれる、
女性にとってはとても嬉しいホルモンでもあります。
さらに、妊活中には嬉しい子宮内膜を正常に肥厚させる作用も持っています。


そうなんですか・・・。


あら・・・興味なさそうですね。


今、そんなことを考えている気分では・・・。


ホルモンは大事ですよ。
マチ子さんの今の気持ちだってホルモンの関与なしには起こりえないのですから。


・・・そうなんですか?


人はホルモンの分泌無しには生きていけません。
妊娠にしても、多くのホルモンの関与があってこそ成り立つものなのです。


苦しいけど必要ってことですね。


マチ子さん。
恋をするとエストロゲンの分泌が活発化します。
恋をしている今、妊娠力がアップしていると言っても過言ではありません。


・・・だけど・・・。


あ、ついでに。
睡眠をしっかり取るのも女性ホルモン安定の鍵です。
できれば夜10時にはベッドに入りたいところ。
さらには7時間ほどの良質な睡眠も確保するとなお良しです。


あの・・・。


このように、女性ホルモンというのは女性機能の全てを支配していると言ってよいでしょう。
まるで女神アルテミスです。


アルテミス・・・?


ご存知ないですか?
ギリシャ神話に出てくる女神です。
「妊婦の守護神」と言われているアルテミスは、貞操の神でもあります。
アルテミスは周囲の女性達の貞操にとても厳しく、
恋をするのも、また妊娠するにもアルテミスの許可なしにはできませんでした。
女性ホルモンも同じ。
恋も妊娠のその匙加減に左右されるのです。


あの、フクさん。


そういえば、自分にも周囲にも厳しいアルテミスも、
一度だけ身を焦がすような恋に落ちていましたっけ。
ま、大変な悲恋でしたが。


悲恋・・・。


ええ。
最愛の人を自らの手で殺してしまうのですから
悲恋以外の何ものでもありません。


・・・フクさん。
どうしてそんな話を私にするんですか?


別に深い意図はありません。
私は妊活マイスターとして、妊活に関する情報をマチ子さんにお伝えしているだけですから。


・・・そうでしょうか・・・。


マチ子さん。
例えどんな結果が待っていようと、
アルテミスは恋に落ちたことを後悔はしませんでした。
それは恋の相手であるオリオンも同じことでしょう。


フクさん・・・。


あなたが妊活を続ける限り、私はあなたの側にいます。
それだけはお約束します。


ありがとう、フクさん。


それじゃ、今日はこのへんで。


そう言うとフクは静かに姿を消した。
マチ子はフクの優しさがじわりと心にしみるのを感じていた。

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特別室―。

葵!来てくれたの?


あぁ―。
今日は早めに上がらせてもらったんだ。


あやめが入院している病院は、葵が外科医として勤める場所でもあった。
仕事を終えた葵は、白衣姿のままあやめの病室を訪れていた。

嬉しい・・・!
あんなことがあったけど、
こうして葵と一緒にいられることの方がよっぽど大事よ。


・・・あやめ・・・。


勘違いしないで。
責めているんじゃないのよ。
私・・・本当に嬉しいのよ。葵が戻ってきてくれたみたいで。


・・・寂しい思いをさせてすまなかった。


ううん。
もう寂しくなんて無いわ。
葵がずっと側に居るって約束してくれたんだもの。


・・・約束するよ。


そういえば、葵知ってる?


何を?


この病院にマチ子が入院しているそうよ。


なんだって?!


驚きを隠せない葵―。
そんな葵をあやめは試すような目で見つめていた・・・。

女性ホルモンはアルテミスの化身|妊活乙女たちの華麗なる日々

~続く~

マチ子の入院を知った葵―。
あやめにした約束を葵は守りきることが出来るのか―。


第8話「妊活サプリは恋の媚薬」に続く!

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女性ホルモンは妊娠の要

女性ホルモンが正常に分泌していないと、月経周期も正常には訪れません。 月経周期は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の作用によるものです。 女性ホルモンはアルテミスの化身|妊活乙女たちの華麗なる日々
月経中から排卵期前までは主に卵胞ホルモン(エストロゲン)が、
排卵期から次の月経開始までは黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が活発化します。
どちらのホルモンの分泌も、女性機能のみならず、生体活動に欠かせないものです。

一般的に、女性ホルモンの分泌の安定には
1. 良質な睡眠
2.規則正しい生活リズム
3.バランスのよい食事
4. ストレスの少ない生活

などが良いとされています。

文中に出てきた「恋」「胸キュン」などの「ときめき」は、脳内ホルモンの分泌を活発化させます。
女性ホルモンがこれに影響されるかどうかについては、諸説ありますが、
長い人間の歴史において、「恋」と「生殖」は決して無関係とは言えません。
パートナーへのときめきは性欲の増強や、興奮にも繋がります。
パートナーへのときめきが薄らいできたな・・・と感じたら、ぜひ旅行に行く、デートに連れ出すなど、
普段と違うパートナーとの時間を過ごし、ときめきの再発見してみましょう。
今ある「パターン」を破ること。
これも、相手へのときめきを高めるコツです。


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